日本航空は2012年11月2日、13年3月期第2四半期(13年4月1日~9月30日)の連結業績を発表した。11年の東日本大震災の反動で、観光や海外からの旅客需要が回復し、売上高は前年同期比5.7%増の6342億円だった。営業利益は同5.7%増の1121億円で、半期ベースでは過去最高を記録した。JALが10年1月の経営破たん以降、東京証券取引所で決算会見を開くのは初めて。
また、通期の連結業績予想は、12年5月の当初予想から売上高を50億円引き下げて1兆2150億円に修正したものの、コスト削減がさらに200億円進むことから、営業利益を150億円引き上げて1650億円に修正した。
尖閣問題「下期で100億程度の減収の影響があるだろう」
尖閣問題を受け、9月の中国路線は「一桁単位の減収」(植木義晴社長)だったが、欧米路線の復調で、全体としての影響は限定的だった。
ただし、下期については、植木社長は
「下期で100億程度の減収の影響があるだろう」
との見通し。現時点では
「回復とまでは言わないが、確実に底を打ったとは思っている」
との感触だが、影響は1年程度残るとみている。
また、半期ベースの営業利益では過去最高だったことについては、
「規模の拡大よりは収益性を基本にしたい」
「採算性をベースにして身の丈の成長を目指したい」
と述べ、慎重に「攻めの姿勢」「成長路線」といった言葉は避けた。