LINEで他人のメッセージが誤表示 中国語やタイ語の会話まで流れてきた

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電話帳データを第三者に渡す重大さを意識していない?

   無料通話・メッセージアプリをスマートフォン(スマホ)にインストールする場合はLINEに限らず、スマホに登録してある「電話帳」データの送信を求めるものが多い。アプリ側がサーバーに取り込んだデータを照合し、本人の番号を知っている人が他の利用者の中から見つかれば「友だちの可能性が高い」として知らせてくれる。検索しなくても知人を発見しやすくなるが、電話帳データをそっくり預けることに抵抗があるとの声も聞かれる。

   木暮氏は、電話帳情報に対する考え方に「ゆるさ」が出てきたのではないかと懸念する。従来型携帯電話の場合、サービスを提供する主体の通信事業者は電話番号のような個人情報の取り扱いに非常に慎重だった。だがスマホでは、利用者本人がダウンロードする各種アプリの使用は「自己責任」の度合いが強い。LINEをインストールした利用者が、「自分だけでなく、友人の電話番号など個人情報が詰まっているデータを(LINEという)第三者に渡すという『事の重大さ』を、ほとんど意識していないのではないでしょうか」。

   フェイスブックやmixiとはやや異なり、LINEは「これまでメールのような形態の交流方法を好んで使っていた層に受け入れられたと思います」と木暮氏。携帯電話でのメールのやり取りは、通信事業者がセキュリティー対策を施しており、何よりも電話帳情報を業者に「譲渡」する必要はなかった。LINEは、今までと同じ感覚でメールのようなコミュニケーションを楽しめるが、その陰に「電話帳提供」という条件が加わっている。木暮氏は「類似のサービスが増えれば、危険なアプリが登場しないとも限りません。電話帳データを提供すれば、万一トラブルが起きると友人に大きな迷惑をかけるリスクが生じると認識してほしい」と助言する。同時に、今回問題が起きたLINEに対しては「運営側が、通信事業者の意識を高めて安全性に十分配慮する必要があるでしょう」と戒めた。

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