大阪市の橋下徹市長は2012年10月31日の囲み取材で、消費増税だけでは、増大する社会保障関連費をまかなうことができないため、相続税を増税すべきだとの持論を展開した。
橋下市長は、
「消費税(率を)10%(に)上げるというだけなら国はもちませんよ、ってことです」
と、消費増税だけでは歳出増に対応できないと主張。その上で、
「社会保障関連費は、毎年毎年高齢化時代で、どんどんどんどん右肩上がりで伸びていくのに、こんなところに消費税を充てるなんていうのはね、普通の足し算引き算ができる人なら、こんなのは無理だと分かり切っていること。だから消費税の10%ということで逃げずに、相続税の強化(で対応すべきだ)」
と述べた。
消費税率を11%に引き上げて地方税化
また、ツイッターでは
「社会保障のために所得税や法人税はもちろん使います。足りない分を消費税で埋め合わせようとしている現在の国政の論にストップをかける趣旨」
などと、所得税や法人税も社会保障費にあてるべきだとの考えを表明している。
橋下市長が率いる日本維新の会では、消費税の地方税化と地方交付税制度の廃止を主張している。具体案のひとつとして、橋下市長は
「現在議論されている消費税10%に、あと+1%程度で、現在の地方消費税分と国から受けている地方交付税分(臨財債含む)を賄える」(10月31日のツイッター)
とし、消費税率を11%に設定し、そのうち5%を地方の独自財源に、6%を地域間の税収格差を埋める財政調整分にあてることを主張している。