経営状態が悪化しているパナソニックは2012年10月31日、バドミントン部とバスケットボール部を今季限りで休部すると発表した。バドミントン部は、いまはパナソニックの子会社となっている三洋電機が1980年に創立、「オグシオ」の愛称で知られるバドミントン女子元日本代表の小椋久美子さん、潮田玲子さんらを輩出した。
「何か手はないでしょうか…」
報道を受け、潮田さんは11月1日、自身のツイッターでチームの思い出や無念さをつづっている。潮田さんは「一緒に戦った仲間たち、後輩たちがとても心配でこの決定にとても胸が痛いです」とツイート、所属する10人の女子選手を気遣った。
またバドミントン部は創部32年、日本リーグ優勝15回の名門で、「皆で築いた伝統が途切れてしまうと思うと悲しすぎます」と語る。経営悪化に伴う企業の運動部の廃部は時代の流れだとした上で、「日本代表が多く在籍しているチームが今後も活躍できるように何か手はないものでしょうか…」と悔しさをにじませている。
パナソニックは部の活動が当面復活することはないとしており、2013年3月末の今シーズン終了後の所属選手らチームの予定は決まっていない。
潮田さんは高校卒業後の02年、三洋電機に入り、バドミントン部に所属。同期の小椋久美子さんとダブルスのペアを組んで、04年から全日本選手権で5連覇を飾るなど世界の舞台でも活躍。バドミントン人気を牽引してきた。そうした踏ん張りが、ロンドン五輪女子ダブルスでの、藤井瑞希、垣岩令佳(ルネサス)組による日本バドミントン史上初めてのメダル獲得につながった。
潮田さんは9月23日に現役を引退、同30日にサッカー・柏レイソルの増嶋竜也さんと結婚した。