日本人の中で、アイヌ(北海道)と琉球(沖縄県)が縄文人タイプで、本土人は縄文人と弥生系渡来人との混血と見られることがわかった。東京大学などの研究チームが、2012年11月1日付の日本人類遺伝学会の英文誌電子版で発表した。
「アイヌと琉球人は同系」という説は、1911年にドイツ人医師のベルツが提唱して以来、現在まで議論が続いている。
研究チームはアイヌ系の血液36人分、琉球系の血液35人分に含まれるDNAを分析し、すでに公開されていた本土人243人や韓国人のデータと比較した。その結果、アイヌと遺伝的に最も近いのは琉球人で、本土人は琉球人と韓国人の間に位置付けられることがわかったという。