尼崎変死事件、なぜ「顔写真」間違えた 大手メディア空前の大失態

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なぜ間違えたか

   使用した写真が全くの別人だったことに対し、各社の釈明はさまざまだ。

   共同通信の写真を掲載したスポーツニッポンによると、共同通信記者は角田被告の長男の同級生の母親から提供を受け、提供者は集合写真の中から一人を指差して「美代子被告と思うが記憶はあいまい」と話した。このため別の複数の同級生や同級生の母親らに集合写真を見せて「美代子被告はいますか」と質問するなどの裏づけ作業を重ねたという。

   またフジテレビによると、フジテレビ系列のニュース記者に写真を提供した人物は「写真は角田被告に間違いない」と話し、さらに複数の角田被告を知る人から確認の証言を得ていたという。

   これに対し、写真を掲載しなかった朝日新聞は10月31日付朝刊で、「朝日新聞は同じ写真を入手していたが、(角田)美代子被告ではない可能性があったため、紙面掲載していない」と記している。神戸新聞も「別人の可能性がある」として掲載を見送っていた。

   角田被告は普段から写真を撮られることを極端に嫌がっており、凶悪事件の「中心人物」にもかかわらず、まったく顔写真がないという異例の状態が続いていた。そんな事情も、メディア各社の「写真入手競争」に拍車をかけていたようだ。一部の報道によると、23日ごろからようやく出回り始めた「顔写真」について、地元尼崎では、「角田被告とはまるで別人。ぜんぜん似ていない」という声が出ていたという。

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