「自殺」は使わず「自死」に変更 島根県が「公式文書」の用語で新方針

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   島根県が2012年10月30日に開催した県自殺総合対策連絡協議会で、これからは「自殺」という言葉をやめ、「自死」を使おうという方針が示された。

   早ければ13年度に改定される「自殺対策総合計画」の書類などから「自殺」の表記を「自死」にするのだという。

「自殺」はまるで犯罪者のようなイメージだ

   島根県障がい福祉課によれば、島根県にある「自死遺族会」よりかねてから「自殺」を「自死」に変更してほしいとの要望を受けていた。この自死遺族会というのは、身近な人の自殺で傷ついた人を支援したり、偏見を受けないように活動する全国の地域に存在する組織で、自殺の文字には「殺す」という感じが含まれているため印象が悪く、犯罪者のようなイメージがあり、この言葉によって自殺者の遺族は傷つけられてきた、という抗議があったという。

   ただし、「自死」に変えようという方針は出されたが、県内全体で一気に変更するのは難しく、まずは役所の書類など出来るところから変更を検討することになるだろう、と障がい福祉課は説明した。

   一方ネットでは、この県の方針について「ただの言葉狩りに過ぎないのでは?」などといった疑問が多く出ている。「自死」という言葉自体も「自然に死んでしまった」ような感じ、というものや

「生きてる自分を殺すんだから自殺が適切である」
「イメージを良くしてどうするの?逆に安易に死ぬ人が増えるのではないか」
「苦しみから逃げる知恵や努力を怠らせないためにも、自殺は罪深い事にしなけりゃ遺憾と思う」

などといった意見が掲示板やブログに出ていて、大方の人は「自死」を使うことに反対のようだ。

   いまはまだ方針が明らかになったばかりなので、今後、島根県の動きが具体化する中で、さらに様々な意見が出てくることになりそうだ。

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