政府は、赤字国債発行法案が成立していない状況を受けて2012年11月2日に予定していた約4兆円の地方交付税の配分を当面見送ることを、10月30日に決めた。12年度予算の執行抑制策の一環で、道府県分、市町村分ともに延期する。
城島光力財務相は同日の閣議で「念のための備えであるが、さらなる執行抑制も考えていく必要がある」と各閣僚に伝えた。
交付税の延期措置は9月分に続いて2度目。9月分はいったん延期したが、約2.1兆円の道府県分を3分の1に圧縮し、3度に分けて配りなおしている。11月分については、配りなおす時期や再配分の金額は未定で、法案の審議の進み方をみながら11月中に判断する。
12年度予算の一般会計90.3兆円のうち、約4割の事業財源を赤字国債に頼るが、まだ赤字国債発行法案が成立していない。財務省は11月末を財源枯渇の時期としている。