野田首相「声かけ」にいつもだんまり 「番記者」は必要なのか

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   野田佳彦首相が首相官邸の玄関を通る時に記者団がコメントを求める「声かけ」は、首相の見解を聞ける貴重な機会だ。だが、野田首相はたいがい無言で通りすぎ、不発に終わることが多い。

   これでは番記者の重要な仕事が徒労に終わってしまう。「番記者不要論」が出てもおかしくない、と見る向きもある。

朝日新聞では3人が「総理番」担当

記者が野田首相に会見以外で質問できる機会は限られている
記者が野田首相に会見以外で質問できる機会は限られている

   朝日新聞の官邸クラブのツイッターは2012年10月27日、

「無言57%、挨拶返し13%、答えがあったのは30%だけ……。記者団の声かけに対する野田首相の反応です。答えがあったうちの半分は、質問が外交安保・危機管理や、ノーベル賞など話題ものの場合でした」

と、「声かけ」の半分以上が無視されていることを明かしつつ、同日の記事の内容を紹介した。記事では、

「都合の悪い質問にはだんまりを決め込み、5割近くは無言で素通りする」

などと、野田首相を批判している。

   朝日新聞社が発行する雑誌「ジャーナリズム」11年3月号によると、官邸クラブは14人の記者で構成されており、「総理番」「(官房)長官番」といったグループに分かれている。これまでのツイッターの記述によると、そのうち3人が「総理番」だ。

   「総理番」の重要な仕事のひとつが、首相の行動を分単位で記録する「首相動静」の作成だ。行った店や同行者も細かく記録されるのが特徴だ。ちなみにツイッターでは、「動静」に収まらないことまでカバーされている。10月27日に岩手県宮古市内の商店街を視察した時の様子を

「試飲した日本酒を買う際、2700円の会計に自分の財布から3万円出し、笑いに包まれる一幕も。 3千円を出し直して購入しました」

とつづっている。

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