キャベツと白菜も緊急需給調整実施
農水省と生産者団体が農作物の価格下落を防ぐ仕組みは、ミカンとリンゴに限らない。12年9月には今夏の好天でキャベツと白菜が豊作となり、卸売価格が基準価格(平年価格の70%の水準)を下回ったため、緊急需給調整を行った。
キャベツは平年に比べ2割、白菜は1割ほど供給過剰になったとして、全国農業協同組合連合会が9月7~20日、過剰分に相当するキャベツ1万3080トン、白菜2395トンの出荷を止め、需給を調整した。需給調整は2001年度以降でキャベツが5回目、白菜が6回目。
農水省はタマネギ、大根、ニンジン、レタスなど価格が乱高下しやすい野菜についても、価格が下落した場合は出荷団体が一定期間、出荷を停止し、価格回復を図る制度を設けている。野菜、果実ともに、生産農家を保護する需給調整の対象作物は多く、頻繁に行われている。