韓国からファミマ看板次々に消える 新ブランド「CU」になった理由は

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   韓国で約7500か店のコンビニエンスストアを展開するファミリーマート。その看板が2012年8月から、続々と「CU」に変わっている。

   合弁で運営している会社も「普光ファミリーマート」から、「BGFリテール」に社名変更。日本の「ファミリーマート」の名を捨てて、韓国の新ブランド「CU」として世界市場に出て行くという。

公共施設の出店はファミリーマートの看板では出店しづらい

韓国のファミマの看板が「CU」に掛け替えられている(写真は、「CU」を運営するBGFリテールのホームページ)
韓国のファミマの看板が「CU」に掛け替えられている(写真は、「CU」を運営するBGFリテールのホームページ)

   ファミリーマートは韓国に7559か店を出店(2012年8月末時点)。13年2月末には8280か店(前期末比1370か店増)となる計画だ。

   韓国のコンビニ市場は1989年にセブン‐イレブンが1号店を出店。ファミマはその後の1990年に、ソウル・可楽洞(カラクドン)に1号店をオープンした。以来22年、現在は同社が韓国勢をも抑えてシェア第1位となった。ファミマの海外戦略で韓国は、最も重視している国の一つでもある。

   韓国でも「コンビニ」を使うライフスタイルが徐々に浸透し、「ファミリーマート」の看板もだいぶ馴染んできた。

   ところが、その看板が次々と、紫色を基調とした「CU」に掛け替えられている。ファミマによると、「8月末の段階でほぼ半数の店舗の看板が掛け替えられました」と話す。

   新名称の「CU」は「あなたのためのコンビニ(CVS for You)」という意味。BGFリテールの洪錫肇(ホン・ソクチョ)会長は「日本のコンビニエンスストアの模倣から脱却し21世紀の韓国型コンビニに能動的進化をする」と語り、「CU」を世界ブランドに育て、2020年に売上げ10兆ウォンを達成するのが目標、としている。

   ファミリーマートはなぜ、韓国で看板を下ろしてしまったのか――。同社はこう説明する。

   韓国のコンビニ市場はほぼ飽和状態で競合が激化、出店が難しくなりつつある。

「公共施設などへの出店の際は、日本の『ファミリーマート』の看板では出店しづらいことがあります。『CU』であれば、そういった場所への出店も可能です。企業の成長を考えれば、その国々にあった方法で運営していくことがいいわけです」
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