朝日新聞出版「上祐本」突如発刊中止 橋下市長報道批判の余波で「ボツ」

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別の大手出版社が11月中から年内にかけて発売

   朝日新聞出版からの刊行が中止になると、上祐氏はツイッター上でフォロワーから自費出版や電子書籍化を提案された。だが、本の印税収入をオウム真理教が引き起こした事件の被害者や遺族に回すとの目的を掲げていたため、別の出版社からの刊行を目指した。その後別の大手出版社との交渉が進み、11月中から年内にかけての発売に見通しがついたとブログに追記された。

   今回の新刊本では、書名通り地下鉄サリン事件が起きた1995年から17年目となる2012年、逃亡を続けていた平田信被告、菊地直子被告、高橋克也被告の3人が逮捕されたことを期に、教団幹部だった上祐氏がオウムの「真実」を語ったものとみられる。

   「ひかりの輪」仙台支部の10月5日付ブログによると、その中身は、「特別手配犯」だった3被告がなぜ長期間逃亡できたのか、教祖だった麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚による「空中浮遊」のカラクリ、教団が武装化したきっかけとなった「ある事件」といった内幕が明かされているという。

   突然発刊を取りやめた朝日新聞出版の対応ぶりに、ネット掲示板では「グダグダになっとるな」と呆れた様子の書き込みもある。その一方で、オウム事件の当事者だった上祐氏に対する不信感はいまだに根強い。印税収入を出版社から被害者団体に直接回すという説明に「どうせ嘘では」という趣旨の批判が見られた。

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