親の時代とは就活環境が違う
「親の就職説明会」が必要なのは、現代と親が就職活動をしてきた時代との環境が大きく変わってしまったこともある。
いまの学生の親世代はバブル景気に沸いていたときに就活した人が少なくない。前出の「大手企業でなければダメ」などという親は、いまの学生にいわせれば「浮世離れ」した人なのだ。
石渡氏は、「いまは昔と違って宿泊費はおろか交通費の支給もありませんし、企業が内定を出してからも旅行気分の研修など、ありません。それどころか、業績が悪化すれば内定取り消しだってあり得ます。精神的にも金銭的にも、親の理解とサポートなしでは厳しいと言わざるを得ません」と話す。
親のお仕着せや過保護はダメだが、子どもにすべてお任せという無関心もよくない。大学主催の「親の就職説明会」では、親と子の「適切な距離感」を教えているようだ。