フジテレビの新番組に「バーチャル女子アナ」、その名も「杏梨ルネ」が登場した。
「バーチャルキャラクター」といえば初音ミクが人気を博しており、今注目のジャンルだが、「杏梨ルネ」の評判はどうなのか。
江川達也さんがキャラクターデザイン担当
杏梨ルネは2012年10月1日、「入社式」と題した会見でお披露目された。SNSなどと番組との連携を強化させるのがねらいだ。
キャラクターデザインは漫画家の江川達也さんが担当し、フジテレビでCG制作した。明るい茶髪とスレンダーなプロポーションが特徴で、「入社式」には立体の姿で登場した。声はフジの若手女性アナウンサーの声をサンプリングし、動きはモーションキャプチャーを利用している。
フジテレビアナウンサーの公式サイト「アナマガ」にも個人ページを開設。1990年9月6日生まれの22歳で、「桃杏大学」を9月に卒業したという設定だ。休みの過ごし方は「中野ブロードウェイ散歩」、アナウンサーになっていなかったら「ももいろクローバーの一員」と書かれてあり、ネットユーザーとの親和性を意識しているのではと思われる。また、苦手なものに「日本語」、短所に「滑舌・漢字」があがっており、アナウンサーらしからぬ一面もあるようだ。
今後フジのデジタル分野の顔として活躍していく予定だという杏梨は、早速10月15日スタートの新番組「にっぽんのミンイ」にMCとして出演している。
「にっぽんのミンイ」は、「ザッケローニ監督は日本にベストな監督?」「ネット上で別人になりすました事ある?」など、時事に関連した質問に対する「YES」「NO」をリアルタイムで視聴者から募り、結果を発表するというシンプルな番組だ。毎週月~木曜に5~10分間放送している。杏梨は番組の進行と、結果にコメントする役割を担っている。
「初代プレステのCGみたい」「声が耳障り悪すぎ」
「入社」早々、新番組のMCを務めるという順風満帆っぷりだが、インターネット上の評価は芳しくない。
入社式の報道を見た人は、「初代プレステみたいなCGだな そしてキャラの造形は90年代バブルっぽい」「ソーシャルゲームかなんかに出てくる着せ替えアバターの残念な感じみたいになってる」「誰もこのクオリティには疑問を持たなかったのか?」など、出来栄えにがっかりした、という意見を書き込んでいる。
「にっぽんのミンイ」放送後も、「入社式の時よりはCGがマシになったけど、声がヒドイ。耳障りが悪すぎる」「改めて見てもひどいな・・・せめてもっと調教してから喋らせろよ・・・」と、やはり残念がる声が多い。「かわいいじゃん」という声はごく一部だ。
人気の「バーチャルキャラクター」といえば「初音ミク」が思い浮かぶ。初音は音声合成システム「VOCALOID2」で歌うキャラクターで、初音があたかもそこに存在するかのような演出のライブイベントなども行っている。歌声のきれいさはもちろん、デザインの可愛さやリアルさを追求した動作などで大人気だ。
高いクオリティーのバーチャルキャラクターがすでに存在しているだけに、「杏梨ルネ」の「残念な感じ」が余計視聴者をがっかりさせてしまったのかもしれない。今後の「成長」が待たれる。