デザイナー、IT、研究者、記者… 業界愚痴綴る「死亡かるた」が大流行

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   「死亡かるた」がツイッターでブームになっている。自分の趣味や、職業の愚痴めいた内容を、先頭にひらがな1文字をつけてツイートする遊びだ。「死亡かるた」そのものは、「かるた」に似た形式なので、こんな名前で呼ばれるようになった。

   デザイナー、IT、研究者、記者、果ては「社畜」とさまざまな職業別の「死亡かるた」が多く作られ、実際に「かるた」になるようデザインしたものを配布する人も出た。

「き 休日予定ないでしょ?出社してよ。」(社畜)

デザイナー死亡かるたが実現
デザイナー死亡かるたが実現

   発端は2012年10月21日にあるツイッターユーザーが1人で投稿した「死亡フラグかるた」と見られる。そこでは、「俺…この戦争が終わったら結婚するんだ…」「逃げろ!ここは俺がなんとかする!!」など、映画や小説等の作品の中で「これを言うと死ぬ」とされているセリフ、「死亡フラグ」が50音順に並べられていた。

   これが「大ブーム」に発展したきっかけは、24日にデザイナーの仕事上の「死亡フラグ」を集めた「デザイナー死亡かるた」だ。自虐的なネタに「あるある」と共感する人が多かったのか、これをまとめたものが6000回以上リツイートされて、様々なクラスタで改変されはじめた。クラスタとは、ツイッター用語で職業や趣味などの属性を同じくする人のかたまりのことだ。

   26日夕方の時点で、ツイートをまとめて表示するサイト、トゥギャッターには70件ほどの「死亡かるた」まとめがあった。目立つのは、やはり職業別の「死亡かるた」だ。

   先のデザイナーをはじめ、IT、アナリスト、研究者、記者、出版社、営業、銀行員、書店員、果ては社畜…と様々な分野の働く人たちが、業界用語を交えつつこぞって書き込み、傷を舐め合う様子が見られる。

「ね 寝ないでやれば間に合うじゃん」(デザイナー)
「た たよりのあいつが、屋上からダイビング」(IT)
「と 特オチの夢を見て飛び起きる」(記者)
「き 休日予定ないでしょ?出社してよ。」(社畜)

   なお、ジャニヲタ、バンギャル(編注:ヴィジュアル系バンドファンの女性)、モデラーなど趣味を取り上げた「死亡かるた」もあるが、こちらは同じ趣味を持っている人ならば、笑えるものが多い。

「真の社畜がTL覗く隙は無いんだよなぁ…」

   また、「デザイナー死亡かるた」では、実際に「かるた」として遊べるように、一句一句をデザインする人も現れた。

   遊び方はこんな風だ。

「営業の人に1セットを渡して読んでもらいます。
デザイナー陣がカルタをとります。
一番多く枚数を獲得した人が、次に会社を去る人です」

   なぜ営業の人に読んでもらうかというと、「デザイナー死亡かるた」に挙がる無理な要求をするのは、ほとんどが営業だから、ということらしい。

   この職業別「死亡かるた」ブームに、ネットユーザーからは「見てると悲しい気分になってくる…」「涙なくして読めない」「笑えるけど笑えない」といった感想が出た。また、「真の社畜がTL(編注:ツイッターのタイムラインのこと)覗く隙は無いんだよなぁ・・・」との見方もあった。ちなみに、26日時点で、ツイートをまとめるサイト・トゥギャッターで職業別「死亡かるた」のまとめ数が最多だったのは、比較的労働時間を裁量しやすいと思われる「研究者死亡かるた」の5件だった。

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