巨額投資するアフリカでもトラブル頻発
尖閣諸島をめぐって中国で反日デモが激化した8月以降、日本でも対中感情は悪化している。そのためかこの寄稿についてインターネット上では、「国としてあまりに傲慢なのが問題」「中国は世界にほとんど友達がいないだろ」「国土が広けりゃ大国的発想?」と中国批判の大合唱となった。
アジアでは領土問題で攻勢を強め、近隣各国とギクシャクする中国だが、遠くアフリカとは関係強化に努めている。2012年7月19日、胡錦濤主席は2015年までの3年間でアフリカ諸国に対して200億ドル(約1兆6000億円)の借款を供与すると発表した。巨額の「チャイナマネー」で、資源豊かで市場としても魅力のあるアフリカを取り込むねらいがあるようだ。
近年は中国系企業が続々とアフリカに進出し、大量の中国人労働者が現地の建設現場にあふれている。一方で現地ではトラブルも増えている。10月19日付の毎日新聞によると、西アフリカのガーナで中国人が違法な金採掘を行い、約100人が拘束された。また10月23日の日本経済新聞電子版は、ナイジェリアやカメルーンで中国人をねらった誘拐事件や死亡事故が起きたと報じた。