国民年金基金の積み立て不足が2011年度末に約1兆4271億円に達したことが、国民年金基金連合会の調べでわかった。2012年10月23日に同連合会が公表した。10年度末に比べて1282億円増えた。
11年度末に必要な積立金は4兆1015億円だったが、残高は2兆6743億円にとどまった。
国民年金基金は、国民年金の上乗せ給付として自営業者らが任意加入している。将来の年金を現役時代が掛け金として積み立て、受給者に給付する仕組み。将来の給付のために必要な原資として保有しておかなければならない責任準備金に占める積み立て不足の割合は11年度末時点で34.8%となった。
加入者は約52万人で、受給者は約34万人。受給者が増える一方で加入者は減収傾向にある。また運用利回りが想定を下回っており、基金の財政は深刻化している。