「ハイブリッドパソコン」と名づける
パナソニックの「Let's note CF-AX2」シリーズ(約16万円から)も、画面(11.6型)を外側に向けてたたむとタブレットとして使用可能だ。NECはウィンドウズ8の派生ソフトでより携帯端末に適したOS「ウィンドウズRT」を搭載した「LaVie Y」(9万円前後)を投入。360度回転する画面(11.6型)を動かしてノートパソコンとタブレットの1台2役にできる。フォトフレーム(写真立て)のような形態でも使えるとアピールしているが、そんな使い方をする人がいるかどうかはよく分からない。
各社の新製品の多くは、米インテルの高性能なCPU(中央演算処理装置)を搭載する薄型軽量の「ウルトラブック」と呼ばれるタイプでもある。ウルトラブックは一般的に厚さ2センチメートル以下で、7秒以下の高速起動などが特徴。薄型軽量化は「1台2役」化にとって欠かせない性能だけに各社とも導入を競っているわけだ。
こうした、ウルトラブックとタブレットが一体となった機器は業界では「ハイブリッドパソコン」とも呼ばれ始めており、高機能端末の1ジャンルを形成する可能性もある。「机の上で長時間使用するにはやはりキーボードを使いたい」というニーズも根強いためだ。こうしたメーカー側の思惑を消費者がどう判断するか、年末商戦の行方が注目されている。