バランスボールはトレーニングに役立てるもの
指導に従って腹筋に力を入れ、両足でボールを抱えるとグラつきは安定し、背筋がピンと伸び心地よい状態になった。グラついてしまうのは姿勢が悪いことや、背筋に比べ腹筋が弱いなど「筋肉のバランスが悪い」ことなどが原因だという。
このボールに座る訓練を続ければ、「体幹」と呼ばれる腹直筋、大胸筋、後背筋などが鍛えられバランスが良くなるため、結果的に腰痛や肩こりが緩和されたりするという。エクササイズではこの「体幹」を鍛えれば、トレーニング効果が上がり、パフォーマンスが向上するのだという。
ただし、バランスボールを椅子の代わりに日常で使うことに関し、インストラクターは首を捻った。バランスボールの使い方としては、安定して座るのは初歩の初歩で、次は片足そして両足を地面から離して座れるようになる。そして、ボールを使ってストレッチをしたり、腹筋を鍛えるといったトレーニングに役立てるもの、という。また、
「いくら姿勢が良くなるとはいえ、仕事などで長時間にわたり同じ姿勢だとすれば、筋肉に負荷がかかり、痛みが出る原因になってしまいます」
バランスボールを座るためだけに使うとすれば、それは座った状態の体幹は鍛えられるものの、立った状態での体幹には及ばない。立った状態の体幹を鍛える別メニューが必要になるという。
ちなみに先の読売新聞の記事によると、実際に座った社員からは、姿勢がよくなった、アイデアが浮かびやすい、などと好評で、応接室に通される来客は初めは驚くものの、「商談は和やかに進む」などの声が紹介されている。