兵庫県尼崎市の遺体遺棄事件で、主犯格とされる角田美代子被告(64)の生活ぶりが詳しく報じられるようになってきた。しかし、最近の顔写真はまだ表に出てこないなど、ナゾの部分は依然多いようだ。
頭から被った紫色のベールを右手で上げると、鋭い眼光で前を見据え――。角田美代子被告の顔写真といえば、送検時とみられる部分的なものしかこれまでになかった。
40歳前後ごろの顔写真がメディアで紹介
それが、ここに来て、息子の小学校入学式で撮ったとされる40歳前後ごろの顔写真がメディアで紹介されるようになった。それを見ると、確かに目つきは鋭いものの、ほおがふっくらした旅館の女将さん風だ。
しかし、報じられる角田被告像は、そんな普通の女性とはほど遠いものだ。
親族の家に乗り込んでは、因縁を付け、お金を絞り取っていく。取り巻きには、相撲取りのような屈強の男らがおり、いつも数人を連れて出歩いていた。こうした報道が本当なら、まるでヤクザの親分のようなイメージだ。
マンション最上階の8階にある3LDKの自室も、そんなイメージ通りだった。
近くのたこ焼き店経営の男性(40)が報道陣に語ったところによると、3年前に常連客の角田被告に招かれて入った部屋は、高級クラブのVIPルームのようだった。リビング・ダイニングは、赤と黒を基調にし、アロマオイルの香りが漂っていた。
特に目を引いたのが、大きなガラスのショーケースだ。その中には、仏ブランド「バカラ」のグラスや、年代物ワイン、クリスタルのミニカーなど宝飾品数百点が並べられていた。男性が角田被告に聞くと、「あれだけで2億円」と答えた。若いころ中国から雑貨の輸入をしていたというが、働いている様子もなく、とても薄気味悪かったそうだ。
実は、この部屋は、管理費などの滞納で、11月から競売にかけられることになっており、その様子を撮った写真がネット上でも確かめられる。