所属している層によって意味が変化
さらに最近では「腹が立ったときに壁を殴る」という意味から派生して、視聴者が嫉妬してしまうようなアニメなどの恋愛描写に対する反応としても、「壁ドン」という言葉が流行している。こちらは主に男性アニメファンの間に広がっており、この層からも「てっきり幸せそうな二人を見たときに嫉妬して壁ドンドンする意味だと」といった反応が聞かれた。
同じ言葉でも、属している層によって想像する意味がまったく異なってくることを、今回の反応は浮き彫りにした形になった。この現象について、あるツイッターユーザーは、以下のようにつぶやいていた。
「ネット上のブームってクラスタ(編注:属する層)によって同じ言葉でも意味や使われ方が違うので、ある一面では正しい情報だったりしても別のクラスタからは『いいかげん。捏造』とか言われてしまうので難しいね」
はからずもネット言語の「多義性」「多重性」そして「狭義性」も示すことになった「壁ドン」。自分はどの「クラスタ」なのか、それを知る手掛かりにもなりそうだ。