野田政権がレームダック化する中、自民党政権で「最後の首相」だった麻生太郎元首相の弁が、再びネット上で支持を集めつつある。
首相在任中もネット上では人気があった麻生氏だが、今回矛先を向けたのは、大阪市の橋下徹市長が率いる日本維新の会。「やるやる詐欺」といった表現に、「その通りっ!!!」などと賛同の声が相次いでいる。
ヤフーでは3000件以上コメントがつく
時事通信が伝えたところによると、麻生氏は10月16日に都内で行われた自民党参院議員のパーティーで、
「おれおれ詐欺に引っ掛かる人は、大概2回引っ掛かる」
との持論を披露した。民主党が政権を獲得し、自民党が政権を失った09年の衆院選を念頭に、
「民主党の『やるやる詐欺』に引っ掛かった人がいると思うが、今回大阪から似たような手口が出てきている」
と「維新の会」を批判。
「2回引っ掛かったらあほうだ」
と切り捨てた。
麻生氏の発言を紹介する記事には、配信先のヤフーでは3000件以上のコメントが寄せられ、利用者がコメントの内容に賛同する際に押す「私もそう思う」が押された数の順番が多い順にコメントを並べると、
「言ってることは正しい!!」
「国民もそう思ってる。だから支持率4%。」
「その通りっ!!!」
などと麻生氏を支持するものが大半だ。そのうち5つのコメントでは、「私もそう思う」が押された回数が1万を超えている。
李明博大統領との対談では失望感も
だが、この人気が今後も続くかどうかは不透明だ。麻生氏をめぐっては、10月8日に訪韓して李明博大統領と会談することが決まった際、
「秘密兵器、ついに登場!」
などど、期待感が高まっていた。李大統領が天皇陛下に「謝罪要求」したことに対して何らかの強硬姿勢を示すことに対する期待があったからだ。ところが、麻生氏は、李大統領の、
「韓国に来いとか謝れなどと言ったことはない」
といった釈明を日本側に伝えるにとどまった。李大統領の発言は動画にも残されており、李大統領の釈明に無理があることは明白で、麻生氏に対して、
「問い詰めてくれなかったのは残念」
といった失望感も出ていた。