石破幹事長「『二世であるから有利』という認識は減らしていかなければ」
10月13日のTBS「みのもんたのサタデーズバッと」でも、この様な状況を紹介。ゲストとして出演していた自民党の小野寺五典衆院議員(宮城6区)は、
「選挙区の方は、自分のところの『先生』には、早く偉くなってほしい。そう思う場合、私のような、どこの馬の骨か分からないような者を応援するよりは、世襲で応援して当選して、中の力学からして偉くなるので、選挙区の皆さんにとっては一定の合理性がある話」
と、世襲議員が当選しやすく、出世が早い仕組みを解説。その上で、
「中から見れば、そう見えるが、外から見れば『なんでこんなに同じ名前が続くんだろう』というのは否めないと思う」
と、現状に対する違和感があることを認めた。なお、小野寺議員は松下政経塾の出身で、同期には福山哲郎元官房副長官がいる。
石破茂幹事長は、翌10月14日のNHK「日曜討論」の中で、批判に対して
「それは、(現職議員の)息子さん、娘さんであっても、本当にすばらしい方はおられる。それは間違いなくおられる。では、その人を選ぶにあたって、自民党の支部に所属している党員の皆様の声を聞きましたか、という点が大事」
と従来の立場を繰り返しながら、
「『二世であるから有利』という認識は減らしていかなければならないという認識は強く持っている」
と、公募の運用の公正性や透明性を高めたい考えを強調した。
なお、世襲問題は自民党に特有だという訳ではない。例えば、民主党では今期限りでの引退を表明している羽田孜元首相(衆院長野3区)の長男、羽田雄一郎国交相(参院長野選挙区)を長野3区で擁立する可能性が浮上しており、やはり「マニフェスト骨抜き」だとの批判がある。