官民ファンドの経営介入はかえって再建の妨げ?
ただ、ルネサスが「マイコン」で競争力を持ちながら、十分に利益を得られていないのは、自動車メーカーなどのユーザーの要望にきめ細やかに応じて製品を作り込んでいるため、余計なコストがかかっている面もある。ルネサスの再建にはこうした儲からない体質を変える一方、海外との取引を拡大していく必要があると見られており、官民ファンドの経営介入はかえって再建の妨げになりかねない。ただ、KKRは出資の条件に親会社などの追加融資やルネサス経営陣の総退陣などを求めている模様で、こうした点がルネサス側に二の足を踏ませている面もあり、「支援争い」の行方が注目されている。