名将・トーレ監督を早々と決めた米国の「本気度」
米国からの情報によると、米国はベストメンバーを編成して優勝を狙うと気合いが入っている、とのこと。その証しがジョー・トーレを早々と監督に決めていることだ。トーレはヤンキース監督として3連覇を含む通算4度のワールドチャンピオンに輝き、つい最近までドジャース監督としても力を示した。早い時期に監督が決まっていたので、代表選手をじっくり見ており、準備が十分整っている。
かたや日本の山本は監督就任の話は9月の終わり。候補選手の選定など全く行われていない。監督発表のときはすでにセ、パともレギュラーシーズンは閉幕していた。それで「3連覇を狙え」というのだから、コミッショナーの能天気にはあきれるばかりだ。
このドタバタを知っているだろうイチローをはじめとする日本人大リーガーが快く参加するかどうか疑問である。王と原は彼らを参加するための交渉役なのかもしれない。
米国が本気になっているのは日本の選手会が金銭問題を理由に「参加拒否」をぶち上げたことがあるという。言い分が通らないと、一転して「参加する」。その行動は開催に汚点を残したと受け取っている。
頼みのスポンサーも監督発表の時点では、スポーツ用具メーカー1社だけといわれている。出遅れ山本ジャパンの前途は苦難だらけのようだ。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)