ドコモ抜いて国内首位、そして世界トップ狙う? ソフトバンク孫社長「300年構想」の野望

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時価総額200兆円「私はやるつもりです」

   「300年後」を描いた後で孫社長は現実的な未来、つまり本来のテーマだった「30年後」のビジョンを語った。「情報革命」の実現という目標は不変だと強調しつつ、30年後もソフトバンクが世間から最も必要とされるテクノロジーやサービスを提供する会社となるために「世界トップテン企業」に成長する必要性を指摘。そのために、株価の時価総額を30年後には2010年比の約8倍となる200兆円にまで達しなければならないとし、「私はやるつもりです。これまでも心底願ったことでやれなかったことはありません」と語気を強めた。

   ブルームバーグも記事の中で、30年間で99.98%の企業が倒産などで「退場」しているが「ソフトバンクは生き残る…創業者として、私はソフトバンクのDNAをつくる役割を果たす」との孫社長の言葉を引用している。

   そのための戦略として、中国アリババグループのような有力企業との提携を進め、30年後には5000社との協力関係構築を目指すとした。積極路線の表れとも映るが、孫社長は「支配しなくてもいい。支配しようとするから中央集権になり、ボトルネックになって大企業病になる」と話していた。当時構想していたのは「パートナーシップ」というつながりだったが、このプレゼンから2年が経過した今日、買収という「支配色」の濃い手法を次々と出しているのはなぜだろうか。

   孫社長は19歳のときに「人生50か年計画」を立てた。50代で事業を完成させ、60代で次の世代に事業を継承するとある。現在55歳の孫社長にとって、自分に課した残り時間はそれほど多くない。iPhoneをテコに好調に推移する事業を基盤に、「今が勝負どき」と見て一気に攻勢に転じたのかもしれない。

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