ソフトバンクが、米携帯電話3位のスプリント・ネクステルを買収する方向で協議している。2012年10月12日、同社は「協議をしていることは事実」とのコメントを発表した。
買収が実現すれば、契約数で9000万件規模となる。ソフトバンクは米国市場へ本格参入することになり、世界展開の足がかりになる。
スプリント社の契約数は2011年12月末で5500万件。ただ、2007年から5期連続で最終赤字が続いている。
ソフトバンクは国内4位のイー・アクセスを13年2月中に完全子会社化し、2位のKDDIと事業規模でほぼ互角となる。スプリント社の買収により、NTTドコモの6000万件をしのぐ世界規模の携帯電話グループに躍り出る。
また、同日付の日本経済新聞が「スプリント社を通じ米5位のメトロPCSコミュニケーションズの買収も検討。買収総額は2兆円を超える見通し」と報じたことから、ソフトバンクの株価は一時、制限値幅の下限(ストップ安)である2381円目前まで下げる場面があった。巨額の資金負担や財務悪化が懸念されたため、売りが先行した。