NEC広報「退職を強要したことはありません」
記事は2000件以上もツイートされており、「凄まじいな」「会社って、ここまでするのか…」と驚きの声が相次いでいる。一方で、「上司だって苦痛だろうこれ」といった指摘は多く、「無駄なことに日々労力使ってる」「自由に解雇出来るようにしないと」との意見も出ていた。
人事コンサルタントの城繁幸さんは、ツイッターで、「この会話の不毛っぷりが日本の停滞を象徴しているように見える」と嘆いた。そして、「『辞めろ』って言わずに追い込むのって、やる方も精神的に来るんだよね」として、リストラした大手企業で転職する人事担当者がかなりいると指摘した。「圧迫面接とかやってて終身雇用の現実が虚しくなるんだろう」と分析している。
男性が加入したという労組の電機・情報ユニオンでは、米田徳治執行委員長が、10回以上の面談も珍しくないと取材に答え、「制度上は退職支援になっていますが、実際は退職強要ですね」と会社側を批判した。会社側は「日航の判決を見ろ」と、機長らが敗訴したケースを挙げて脅しをかけているともした。ただ、人事担当者にも辞めた人がかなりいるとし、「上役からやるように言われ、『こんな会社でいいのか』とイヤになるのでしょう」としている。
NECの広報担当者は、取材に対し、男性が社員にいるかについて、「対象者は全員が面接を受けており、面接回数や年齢・性別、面談の様子など、この記事だけでは、登場している人物の特定、内容の確認はできません」と回答した。10回以上の面談もあるのかについては明言せず、「対象者1人1人の今後の役割や担当業務が変わって行く可能性があることを十分に理解いただき、本人の今後のキャリアの方向性を真剣に考えるよう気づきを与えることは、会社としての責任でもあり、面談で十分理解されていないと判断した場合は、面談が複数回になったケースがあります」とした。
ただし、退職強要があったことは明確に否定し、「個々人が自らの将来・キャリアの方向性を熟慮した結果として、本人の自由意志に基づき選択したものと認識しています」と言っている。面談した人事担当者が辞めているかについては、特に聞いていないという。