優れた翻訳作品が出ているかがカギ
10月10日放送のTBS「朝ズバッ!」では、文学賞の「選考基準」を取り上げた。ひとつの指標となるのが、作品の翻訳数だという。これまでの受賞作を言語別に見ると、英語の作品が26点で最も多く、ドイツ語とフランス語が続く。日本語はわずか2点だ。
村上氏の場合、代表作を中心に英独仏をはじめ世界各国の言語で出版されているが、莫氏の作品も翻訳版が少なくない。あとは、いかに優れた翻訳となって世に出ているかがカギとなるそうだ。
選考基準については、韓国の有力紙「朝鮮日報」文化部次長の魚秀雄氏が、10月8日付のコラム(日本語電子版)で興味深い見方を示した。近年、前出の英ブックメーカー「ラドブロークス」でトップ10入りした作家がたいてい受賞していると紹介。その「賭け」に参加した人たちが信じている選定基準が「政治的に正しい作家」とした。そのうえで、ここ数年村上氏の「政治的に正しい発言」が続いたのと並んで、同氏のオッズが9倍から8倍、4倍と年々変化し、「最有力候補」に近づいていると説明した。