東京湾岸の高層マンション人気復活 大手不動産「地震対策万全」アピール

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   住宅各社が東京・湾岸エリアの高層マンション販売を強化している。2011年3月の東日本大震災を機に、液状化現象や避難生活への懸念が広がり、買い控えが広がったが、元々都心に近く、人気スポットであるうえ、住宅各社が震災対応などを進めたことへの認知が広がり、需要が徐々に回復してきているようだ。

好立地で商業施設も充実

   三井不動産は、昨年は販売を控えていたが、今年は一転して販売再開。6月に129戸の販売を始めた江東区豊洲では9月中旬までに約9割の契約が成立した。これから585戸を販売する予定の江東区東雲については、資料請求が約4000件にも上り、「かなり好調な状況」(同社)という。同社は来年以降も、中央区月島などで年間1000戸規模の大型物件を販売する計画を進めている。

   三菱地所も震災を機にマンション販売を遅らせていたが、今年4月に晴海の高層マンション1棟(約880戸)のうち約320戸を販売した。やはり契約は好調で、すでに「ほぼ売れている」という。

   湾岸エリアは都心からの通勤・通学が1時間圏内という好立地にあるうえ、商業施設が充実していることなどから、ファミリー層を中心に人気が高かった。震災の影響で一時、人気に陰りが生じたが、住宅各社が震災対応を強化し、その対応を丁寧に説明した結果、人気が戻っている面もあるようだ。実際、国土交通省が9月に発表した7月1日時点の基準地価では、湾岸高層マンションエリアを抱える東京都中央区の住宅地の下落率が前年の0.9%から0.4%へと改善している。

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