人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」などで知られるアニメ制作会社「ガイナックス」(東京・三鷹市)の、初代社長を務めた「オタキング」こと岡田斗司夫さん(54)が、同社の「直接のスタートの原因」を自身の不倫問題だったと告白した。
ファンからは、「最低」、「そういうやつだとは思わなかった」などと批判が噴出している。
アマチュア映像集団から「ガイナックス」へ
「これまで書けなかったことがあってね。それが何かっていうと、ガイナックスの立ち上がりの話」――岡田さんは2012年9月27日、「ニコニコ生放送」に出演し、こう切り出した。
ガイナックスは1984年に劇場用アニメ「王立宇宙軍 オネアミスの翼」(山賀博之監督)制作を機に設立された。これまで、その前身は、81年の「日本SF大会」をきっかけとして集い、大阪を拠点に活動していた、岡田さん以下、山賀さんや庵野秀明さん、赤井孝美さん、武田康廣さんらからなるアマチュア映像集団、とされてきた。
岡田さんは、ガイナックスで初代社長を勤めたが、一説によると仕事をしなかったため92年に退社。その後はオタク評論家「オタキング」などとして有名になり、東大でもサブカルを教えた。肥満だったが、減量に成功、2007年にレコーディングダイエットの実践録『いつまでもデブと思うなよ』で一世を風靡した。
一方のガイナックスは、「トップをねらえ!」、「ふしぎの海のナディア」などを製作後、1995年に「新世紀紀エヴァンゲリオン」(庵野秀明監督)の大ヒットが社会現象に。「エヴァ」の人気はいまも根強く、今年11月には「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版」の最新作「Q」(製作:カラー)の公開を控える。
ほとんど無名だった草創期のメンバーの多くが、いまや日本の映像業界を牽引するクリエイターとして活躍。大阪に集った「オタク」が才能をぶつけ合い、一流のプロに成長した同社の物語は、岡田さんはじめ関係者の口からたびたび語られ、アニメファンの間でもちょっとした「伝説」になっている。