エコカー補助金終了で「軽」が大人気 売れ行きトップはあの車種

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   エコカー補助金が終了した反動で新車販売が減る一方、軽自動車の売れ行きが好調だ。

   なかでも、スズキの「ワゴンR」とホンダ「N‐BOX」、ダイハツ「ミラ」が「三つ巴」の様相で、激しいシェア争いを繰り広げている。

ワゴンRとN‐BOX、ミラが三つ巴

9月に発売されたスズキの新型「ワゴンR」
9月に発売されたスズキの新型「ワゴンR」

   日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が2012年10月1日に発表した9月の新車販売台数によると、登録車が前年同月比8.1%減の28万8478台と13か月ぶりに減少したのに対して、軽自動車は同6.6%増の15万8208台と12か月連続で前年実績を上回った。

   これまで自動車の販売を押し上げてきたエコカー補助金が9月21日に終了。登録車は、それが響いたようだ。

   好調な「軽」をけん引しているのが、スズキの「ワゴンR」とホンダ「N‐BOX」、ダイハツ「ミラ」だ。

   そのうち、「第3のエコカー」をコンセプトに開発し、2011年9月に発売されたダイハツ「ミライース」は、その低燃費の「走り」を武器に12年上期の「軽」市場をリードしてきた。9月は1万5761台(前月比15.9%増)の第3位だったが、12年1~9月までの累計では17万6051台と、首位を行く。

   11年12月に発売されたホンダの「N‐BOX」は、12年7月にシリーズ第2弾の「N‐BOX+」(エヌボックスプラス)を投入。ホンダが急伸している原動力になっている。利益が薄いとされる「軽」にあって、最下位となるグレードでも124万円と高額車種の一つで、コンパクトカーの「フィット」(スタンダードタイプ)と価格を比べてもほとんど変わらない。

   「N‐BOX」は9月に、第2位となる1万9914台を販売。発売後10か月で16万2900台を売った。

   スズキの「ワゴンR」が2万891台でトップに躍り出た。前月比42.6%増は、4年ぶりにフルモデルチェンジした新型車を投入した効果の表れだ。

スズキ、看板「ワゴンR」の全面改良が奏功

   その新型「ワゴンR」は、9月6日に発売された。俳優の渡辺謙さんを起用した「発電エコカー」のテレビCMを、発売前から放映するなど力が入っていた。

   訴求したのは、燃費のよさだ。スズキがものづくりのために開発・投入する環境技術、低燃費化技術、軽量化技術などの新技術の総称、「スズキグリーン テクノロジー」を搭載。新型「ワゴンR」はその第1弾で、「ENE‐CHARGE(エネチャージ)」や「新アイドリングストップシステム」、「ECO‐COOL(エコクール)」などの低燃費化技術や軽量化技術を盛り込んでいて、これによってワゴンタイプでは軽自動車ナンバーワンの低燃費となる、ガソリン1リットルあたり28.8キロメートルを達成した。

   総じて、軽自動車は1000cc~1300ccクラスのコンパクトカーよりやや安いか、同じくらいの価格だが、最近は燃費性能が大きく改善されたのが特徴だ。さらに税金や自動車保険、定期点検などが割安なことが、「軽」の人気を支えている。

   エコカー補助金は打ち切られたが、国土交通省が定める排出ガスと燃費基準をクリアした、環境性能に優れたクルマに対する「エコカー減税」は2015年4月30日(自動車重量税、自動車取得税はどう3月31日までの届出)まで期限がある。

   燃費基準の達成率によっては、自動車取得税や自動車重量税が「100%免除」になっている。

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