「悲しすぎるツイート」で話題  ネパール料理「だいすき日本」原宿店が閉店

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   「きようも おきやきさん(編注:お客さん) きませんでした」――こんな「悲しすぎるツイート」で話題になったプラダハン・ビカスさんのネパール創作料理店「だいすき日本」の原宿店が、2012年9月28日に閉店していた。

   ネットで話題の店、しかもアクセスの良い東京・原宿に12年5月にオープンしたばかり。一体なにが起こったのか、店主のビカスさんに話をきいた。

納得いくレベルの料理が出せなくなった

「ここだけは守っていきたい」と中板橋の本店で語るビカスさん
「ここだけは守っていきたい」と中板橋の本店で語るビカスさん

   ビカスさんは2010年に「だいすき日本」の本店を東京の中板橋にオープン。当初は客の入りが悪く、「きようも とっても つらい ランチでした」などと不安な胸中をメールで吐露した。知人がビカスさんの許可を得てこれをツイッターに投稿すると、カタコトで悲しみに沈む様子がツイッターユーザーにウケて拡散、店に大行列ができた。

   11年3月に起きた東日本大震災の際には義捐金を送るなど、「日本大好き」なビカスさんの、優しく温かみのあるツイートは今も人気で、約7万9000人(12年10月5日現在)のフォロワーを抱える。

   今回閉店した原宿の2号店は、「もっと都心にあれば足を運びやすい」というお客からの要望を受けて、今年5月22日に出店した。

「おきやくさん ともだち なかま みんなさんの てつだい ありがとうごさいました なんとか ぶし(編注:無事)に オプンすることができました」
「きのう なかいた(編注:中板橋の本店) やすみで はらじゆくのみせに はたらきました 」

   忙しく両店を飛び回りながらも順調な様子を報告し、お客からも「食べログ」などを見る限り、評価が高かった。

   ところがそれから4か月あまりたった9月27日、突然「だいすき にほん はらじゆく28 にち で へいてんすることになりました」と公表した。メインのコックが家庭の事情で国に帰ってしまい、納得いくレベルの料理が出せなくなったからだそうだ。

「じぶんで やったことですから こうかいは してません」

   さらに10月5日には、

「ネットのこと ぼくには あっまり わからないけどじぶんで やったことですから こうかいは してません いい べんきょうになりました」
「たぶん これ ぜんぶ かみさまの おかげです へいていん(編注:閉店)に なることも ぼくの じんせいの てちように かいてあった かも」

といった投稿があり、ファンからは、

「なんかあったのですか 元気だして」
「中板のお店も閉店しちゃうの?!」

などと心配の声が相次いだ。

   5日、J-CASTがビカスさんに話をきくと、閉店の理由を、

「(メインのコックがいなくなってから)2つの店を指導して味をチェックしなければいけなくなった。それがビカスは2人いないから、難しい。お金かせぐ目的じゃなくて、『お客さんがおいしいと思ってくれたらいいな』と思っていたから、それを守ることができなくなった。『原宿は味が違う、美味しくない』と言われないか、ずっと不安だった」

と明かした。

   ファンの心配は予想外だったようで、「ツイッターには皆さん(編注:フォロワー)が心配するようなことは掲載しないようにしているのだけど」と申し訳なさそうだ。5日のツイートは、閉店を惜しむコメントが多く寄せられたので、「自分で決めたことなので後悔していない」と言いたかった、と説明した。

   そして今後について、力強くこう言い切った。

「ちょっと大変なことがあっても、2年たった今でもみんなが心配してくれるのに止めたり諦めたりできない。必ずどこかで一戸は(自分の店を)守っていきたい」
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