金投資はこれまでは年配者が多かった
国内でも「金人気」が高まる中で、最近では20~30歳代の若者の金投資が増えているという。「将来の老後に備えた資産形成で、金は有望な投資先」との認識が広がっているためだ。
前出の金融・貴金属アナリストの亀井氏は、「金投資というと、これまでは年配者が多かったですが、『純金積み立て』などの認知度が上がり、購入する層には明らかな変化があります」と話す。
その背景には、「純金積み立て」とともに、「金ETF」という小口の投資商品の登場がある。たとえば、東京証券取引所に上場する「SPDRゴールド・シェア」(最低購入金額1万2000円程度)や「純金上場信託(現物国内保管型)」(裁定購入額4000円程度)などがそれ。少額投資が可能になったことで、若者の投資が増えたわけだ。
じつは金価格の上昇に、「金ETF」は大きくかかわっている。亀井氏は、「金はこれまで年金基金やファンド、富裕層が積極的に購入してきました。そういった投資家がいわば下支えしているうえに、ニューマネーである金ETFが残高(購入)を増やしているのです」と指摘する。