九州・沖縄から首都圏にかけで100人以上の負傷者が出た台風17号の様子を収めた動画へのアクセスが急増している。動画は沖縄県の岬で撮影され、波が高くなっている様子が収められているが、釣り人が波にさらわれる瞬間も鮮明にとらえているのだ。
すでに再生回数は40万回を超えているが、事故当時は波浪注意報が出ていたこともあって、コメント欄には犠牲者に対して厳しい言葉が並んでいる。
家族とみられる女性がショックで座り込む
台風は2012年9月30日から10月1日にかけて日本列島を通過。ユーチューブにアップロードされた動画の説明文によると、動画は9月30日に沖縄県読谷村の残波岬で撮影された。動画の長さは約1分30秒で、転載されないように、「Not for brioadcast(放送用ではない)」という「透かし」が入っている。
動画では、海に近い場所に竿のようなものを背負った人物が、岩を降りながら海に近づき、海に背を向けて立ち止まる様子が分かる。ライフジャケットは確認できない。だが、この人物は一瞬で波にさらわれてしまう。撮影していたのは外国人で、直後に
「畜生、水に飲まれたぞ!誰か早く!」
といった叫び声が英語で録音されている。直後に10人以上の人が集まるが、なすすべもなく岬から海を見つめている状態だ。家族とみられる女性はショックのためか地面に座り込んでおり、警察官がその状態のまま事情を聴いている様子も分かる。動画は、上空をドクターヘリや海上保安庁のヘリが飛ぶシーンで終わっている。
事故同時は台風の影響で波が高いことは明らかで、波浪注意報も出ていた
動画の説明文では、
「特に台風の前、台風が来ている時、台風通過後は、海の力と危険を決して甘く見ないでください」
などと注意を呼びかけている。動画は地元警察にも提出されたという。
地元メディアの報道によると、犠牲になったのは沖縄市在住の29歳の会社員男性。夫婦で釣りに来ていたという。波に飲まれてから約1時間後に1.5キロほど沖の海上で浮いているのが発見されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
なお、事故当時は台風の影響で波が高いことは明らかで、波浪注意報も出されていた。動画の再生回数は42万回に迫る勢いだが、事故当時の状況から、コメント欄では、犠牲者に同情を寄せる声は皆無だと言ってよく、
「同情の余地がない」
「死にに行くようなもの」
などと不注意を非難する声が大半だ。