いわき地域学會の52回目の巡検がおととい(9月29日)、いわき市内で行われた。行程のなかに「豊間地区復興祈念祭――未来への架け橋 豊間・薄磯・沼ノ内」が組み込まれた。知人(地域学會相談役)が参加する、浜菊会のステージ(=写真)を見るのが目的だった。
60年ほど前まで、豊間や薄磯、沼ノ内では旧暦の小正月に「安波(あんば)さま」の祭りが行われた。そのときうたわれた「安波(あんば)さまの唄」がある。唄を知っているお年寄りたちが請われて、神社の祭礼などでうたうことはあった。東日本大震災を機に、知人らが「安波さまの唄」を伝承する浜菊会を結成した。
復興祈念祭は29、30日と豊間小を会場に開かれた。歌あり、踊りあり、映画あり。ほかに屋台やバザー、写真展が行われた。二日目にはアクアマリンから移動水族館もやって来た。
豊間には大工の友人がいる。今年の3・11にキャンドルナイトが行われた。友人が大きな燭台をつくった。陣中見舞いに行ったら、手伝う羽目になった。闇のなかに「と・よ・ま」の文字が浮かび上がった。今度の祈念祭でも初日夕方、同じ燭台に「と・よ・ま」の灯かりがともったことだろう。
シャプラニールの元職員や交流スペース「ぶらっと」の利用者のほかに、友人らが組織した「とよま龍灯会」のメンバーがスタッフとしていた。今春、市役所を退職した沼ノ内の後輩も校庭で車を誘導していた。勿来のボランティアセンターで知りあった人間や、一緒に働いたことのある、今は母親記者にも会った。
初日は団体行動のために時間も限られていた。二日目、カミサンを連れて再び出かけた。ステージでは小名浜高校のフラチームが出演を終えたところだった。あとで知り合いの高校の教頭先生とばったり会った。今春、小名浜高に転勤した。フラチームのマネジャーをしているという。
キャンドルナイトのときもそうだが、豊間のイベントでは知人に出会うケースが多い。私らを含めてリピーターが多いということだろう。(昨夜から未明にかけて風雨が強まった。今朝は台風一過の青空。家の周りを見て回る。花鉢が二つ倒れただけで済んだ)
(タカじい)
タカじい
「出身は阿武隈高地、入身はいわき市」と思い定めているジャーナリスト。 ケツメイシの「ドライブ」と焼酎の「田苑」を愛し、江戸時代後期の俳諧研究と地ネギ(三春ネギ)のルーツ調べが趣味の団塊男です。週末には夏井川渓谷で家庭菜園と山菜・キノコ採りを楽しんでいます。
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