2012年10月末に期限を迎える日韓通貨協定の危機対応の拡充分について、日本政府は韓国からの要請がなければ期限を延長しない方針を固めた。10月3日付の日本経済新聞が報じた。2日に開かれた自民党の外交・国防合同部会で財務省幹部が示した。
日韓通貨協定は、金融市場の混乱時に日本と韓国とのあいだで通貨を融通し合う措置。欧州の債務危機の影響で欧州金融機関が韓国から融資を引き揚げ、韓国の対外的な資金繰りが悪化するとの懸念が広がったため、11年10月に韓国側の要請で従来の130億ドル(約1兆円)から1年間の期限で700億ドル(約5兆5000億円)に拡充していた。
欧州情勢が比較的安定し、韓国経済への先行き懸念も後退したことから、日本側は現状では延長は必要ないと判断した。これまで韓国側から延長要請はないという。