「電動化のスピードは当初考えていた2年より2年は遅い。2年前に数千台の電気自動車(EV)を2年後に出すと言ったが、まだまだ難しいことが分かった。ただ実際に販売してわかることもあるので計画通りに発売することにした」
トヨタ自動車の内山田竹志副会長は2012年10月24日、トヨタの環境技術開発の取り組みを発表する中でEVが期待ほどには普及していない現実を卒直に認めた。
3年間に21モデルの新型HVを投入
同社はハイブリッド技術を次世代環境車のコア技術と位置づけ、2015年末までの3年間に21モデルの新型HVを投入することを明らかにしたが、新型EVについては「eQ」を12年12月に100台程度の限定販売にすることにした。ただ「eQ」は世界最高の電費を実現、1キロメートルあたり104Whとした。
内山田氏によるとプラグインハイブリッド(PHV)についても「思いからするとまだまだ」といい、今年前半を例に取るとトヨタの国内新車販売台数の45%はハイブリッド車が占め、新興国市場でも10%を占めた。しかしHVに次ぐ次世代環境車の柱としたPHVは思い通りにはいかず、「じつくり普及をすすめる」と指摘した。