「好感度調査」とも呼ばれる「テレビタレントイメージ調査」の結果が発表された。
ランキングに武井咲さん(18)、剛力彩芽さん(20)の名前がなかった。今やCMやドラマに引っ張りだこの2人が50位の中に入らず、「圏外」になってしまったのは不思議に思える。
所属事務所「デビュー間もないのでまだこれから」
「テレビタレントイメージ調査」はビデオリサーチが年2回実施していて、タレントの知名度や好感度の指標となるものだ。今回の調査は2012年7月14日から22日まで、東京駅を中心とした半径30km圏に住む満10歳~69歳の男女1130人を対象に行われた。
女性タレント人気度は1位から順に綾瀬はるかさん、浅田真央さん、天海祐希さん、上戸彩さん、ベッキーさんと、CM出演本数や知名度などで「国民的」といえる面々が並んでいる。ほかにはNHKの連続テレビ小説「梅ちゃん先生」で主演の堀北真希さんが20位、「タメ口キャラ」でバラエティー番組などで活躍しているローラさんが30位、大河ドラマ「平清盛」などに出演している杏さんが39位にランクインしている。
しかし発表されている50位の中に、今若手女性タレントで一番の注目株といえる武井咲さん、剛力彩芽さんはランクインしていない。現在武井さんは20社近く、剛力さんは10社近くのCM契約数で、ドラマや映画も主役級で抜擢されており、人気、知名度ともに上昇中と思える。
圏外になってしまった要因について、2人が所属するオスカープロモーションは、武井さんはまだデビューして2年、剛力さんに至っては1年目だ。CMは若年層をターゲットにしたものの出演が多く、若い層には名前が浸透してきているが、まだまだ幅広い年代に知名度があるとは言えない、と見る。
また、クライアントは2人の好感度と商品の売れ行きなどを見て起用してくれているので、特に今回の調査結果を気にするということはないと話していた。そして「数年経ったらベスト5に入れるよう、もっと色んな露出をしていってこれから知名度を上げていく」という。
「もっと嫌われるくらいの存在感が必要」
芸能評論家の肥留間正明さんもオスカーの見解と同様、若年層の認知度は高いが、中高年、高齢者にはまだまだ知られていないことが1つの要因だと話す。たとえば1位の綾瀬はるかさんは人気のテレビドラマ「JIN-仁-」などで強烈な印象を残しており、幅広く認知されたが、武井さんと剛力さんにはまだ代表作と言えるような作品がない。こうした調査でランクインするにはまだ時間が足りないとのことだ。
しかし向こう1~2年で2人はどんどん人気が上がる、特に剛力さんは上位の人たちをごぼう抜きするような活躍をするだろうと肥留間さんは見ている。
剛力さんは山口百恵さん、天海祐希さんに通じるような個性的な顔立ちで、印象に残りやすい。山口さんと天海さんは最初女性からの印象があまり良くなかったが、生き方や考え方に共感されて徐々に支持されるようになった。肥留間さんは「好きと嫌いは紙一重だから、最初女性に嫌われる、反発を受けるくらいのほうがいい。その女性たちがファンになった瞬間、人気が本物になる」と言う。武井さん、剛力さんともに、「好感度なんてくそくらえ」くらいの意気込みでもっと嫌われるような存在感を出せば、大物になっていく可能性は十分ある。