ホンダが「世界販売600万台」宣言 4年後の大風呂敷なのか

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   ホンダが、4年後の2016年度の世界新車販売台数(四輪)の目標を600万台とする新たな計画を発表した。東日本大震災やタイ洪水の影響で減産を強いられた2011年度実績(311万台)からほぼ倍増、2012年度見通し(430万台)の4割増という、なかなか野心的な数字だ。

   600万台のうち半分の300万台は、成長を続ける新興国で売るという触れ込みだが、中国やインドなどは他社との競合も激しい。はたして思惑通り進むか。

保守的に積み上げた数字ではない

思惑通り進むか(写真はホンダのホームページ)
思惑通り進むか (写真はホンダのホームページ)

   「ホンダにとって大変な目標だが、決起集会的な台数だ」。

   9月21日、東京・青山の本社で記者会見して計画を発表した伊東孝紳社長は、ホンダとしては過去に経験したことがない「600万台」を、こう表現した。保守的に積み上げたものではなく、「発破をかける」というニュアンスもこめられたものだ。

   ホンダの世界の新車販売は伸び悩んでいる。震災の影響がありながら2011年は前年と同じ9位に持ちこたえたとはいえ、韓国・現代自動車(660万台、5位)は遙か遠く、7位の伊米連合フィアット・クライスラー(389万台)や8位の仏プジョー・シトロエン(355万台)の後塵も拝した。すぐ背後の10位に控えるスズキも伸び盛り市場のインドにめっぽう強く、いつ追い抜かれても不思議ではない。

   台数がすべてではないとはいえ、これまで主に米国で稼いできたホンダが、市場としての新興国の隆盛が続く中で、世界プレーヤーとしていつの間にか微妙な立ち位置にいるとも言えるのが現実だ。

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