LAタイムズの記事に総領事が抗議
米ロサンゼルスタイムズ電子版も9月24日、日本政府にとって見過ごせない表現を記事に盛り込んだ。そこでは、尖閣は「中国が19世紀まで最も強力に(領有を)主張し続けていた」と説明されている。尖閣の中国名である「釣魚島」という表記が13世紀の書物に登場し、明の時代の記録にも「中国と沖縄の間を航行する船舶の目印となる島」と記載されているとした。
尖閣を日本領に編入した経緯も同紙は、日本政府が「尖閣は中国領」との認識を持っていたようだが、日清戦争の勝利で「方針を変更」して領有権を主張したとある。記事は全体的に中国側の主張に沿ったトーンで書かれた印象だ。
読売新聞によると、在ロサンゼルス日本総領事館は26日、ロサンゼルスタイムズ紙に抗議したという。新見潤総領事らが直接新聞社を訪れ、日本が主張する歴史的事実も踏まえた取材をしてほしいと要望した。
米ワシントンポストは9月21日、「中国の台頭で日本が右傾化」という記事を掲載した。他のメディアでも、日本のナショナリズムの高まりを懸念するところがある。