「維新の会」支持率に急ブレーキ 竹島の「共同管理」提唱でさらに低下?

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   世論調査でトップを走っていた「維新の会」が、失速気味だ。国会議員が相次いで合流を表明する中、公開討論会が「出来レース」と指摘されていることが響いているようだ。

   さらに、竹島の「共同管理」を提唱したことで「国家観のなさ」を危ぶむ声もあり、今後さらに支持率が低下する可能性もある。

9月初旬には政党支持率トップの調査もあった

   「維新の会」が国政進出を正式決定したのが2012年9月8日。その前後の有権者の期待感は非常に高かった。例えば産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が9月1日から2日にかけて行った世論調査では、比例代表の投票先に維新の会を挙げた人が23.8%。自民党の21.7%、民主党の17.4%を上回っていきなりトップに躍り出た形で、橋下市長も

「それは、ない!僕の感覚では」
「『維新の会応援』というよりも、既成政党に対する批判だと思う」

と驚くほどだった。

   だが、単純比較はできないものの、別の世論調査では異変が起きている。フジテレビ系「新報道2001」の調査では、東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏4都県で500人を対象に、次期衆院選での比例代表の投票先を毎週聞いている。調査の選択肢として初めて維新の会が登場したのが9月6日の調査で、7.0%を獲得。自民(21.0%)、民主(10.8%)に次いで3番目に多い支持だ。翌週9月16日には9.4%に支持を伸ばしたが、9月23日には、一気に4.8%にまで下落したのだ。

   国会議員5人の合流が決まった1回目の討論会が9月9日。この直後から「出来レース」といった批判が相次いていたことから、これが、徐々に支持率にも影響してきた可能性もある。

   ネット上の評判も芳しくないようだ。ヤフーが9月12日から9月22日にかけて「あなたは日本維新の会に期待しますか?」と聞いたところ、6万4115票のうち、41%にあたる2万6058が「期待しない」に投票。「期待する」の1万8801票(30%)を大きく上回った。コメント欄には、政策集「維新八策」について「良く分からない」などと指摘する声が多い。

竹島で保守層からの支持失っても「別にいいですよ」

   今後、さらに支持率が下がるリスクもある。9月23日の第2回公開討論会で、竹島について「共同管理に持って行くしかない」と発言した問題だ。この発言をめぐっては、「韓国に譲歩することになる」という批判が多い。

   実際、産経新聞は9月25日の紙面で、発言を

「外交・安保政策の不安露呈」

という見出しで報じている。同日朝の囲み取材では、記者から、

「今まで維新の会は、『固有の領土』論者というか、いわゆる保守層からの支持が厚かった面があると思うが、そういったところから支持を失ってしまう懸念はどうか」

という質問も出た。これに対して、橋下市長は、

「別にいいですよ、別に議席を得るためにやっている訳じゃない。だって僕は、『固有の領土』は全然譲ってない。『固有の領土を進めるために、何をするんですか』ということ。僕は領有権を確定するためには国際司法裁判所(ICJ)(に訴えるべき)と言っている」

と強気だった。また、「維新の会」内部にも、発言に対する反発があることを認めた上で、

「それは全体会議というオープンな場で聞きますよ。『じゃあ、固有の領土というのはいいけれど、次の一手はどうするんだ』って」

とメンバーに対案を求める考えだ。

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