震災、観光意欲に影響 原発立地県の居住意欲下がる
気になるのが、東日本大震災の被災地。太平洋に接する東日本6県の「魅力度」を震災前の2010年と12年で比べたところ、福島県が33位から43位に大きく後退したほか、宮城県が13位から21位に、沿岸部のほか内陸部でも液状化などの深刻な影響を受けた千葉県も14位から20位に下げた。
半面、岩手県は27位から24位に3ランクアップ。茨城県は最下位から1つランクを上げた。
調査では、福島県と宮城県の「観光意欲度」が、10年よりも福島県が5.9ポイント、宮城県が6.3ポイントと5ポイント以上低下してランクを落としたが、岩手県は11年6月に平泉・中尊寺などが世界遺産に登録されたこともあり、その効果と震災の影響とが相殺されてランクが下がらなかった。
茨城県の「観光意欲度」も10年から継続して上昇傾向にあり、ブランド総合研究所は「観光意欲度の差が、総合評価に表れた」とみている。
福島県は、福島第一原発の事故の影響が小さくない。福島県の「居住意欲度」は10年の28位から、昨年は一気に最下位に転落。12年も最下位だった。
また原発の再稼働が注目されるなか、大飯原発などが立地する福井県も「居住意欲度」が10年は44位。昨年は40位。12年は46位と振るわない。