東証1部に史上最年少25歳社長が誕生 早大1年の時思いついたアイデアで起業

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   東京証券取引所第1部に、史上最年少25歳の社長が誕生する。現在、東証マザーズに上場している「リブセンス」が2012年10月1日に東証1部に指定替えになるからだ。

   同社の村上太一社長は25歳。リブセンスも11年12月に東証マザーズに上場してから、わずか10か月で東証1部にまで昇り詰めた、「スピード出世」だ。

マザーズから東証1部へ10か月で駆け上がる

10月1日、東証1部への上場を果たす(写真は、「リブセンス」のホームページ)
10月1日、東証1部への上場を果たす(写真は、「リブセンス」のホームページ)

   アルバイト求人サイト「ジョブセンス」などを運営するリブセンスは、東証マザーズから東証1部に上場変更する、と9月18日に発表した。25歳の村上太一社長は、東証1部上場の最年少記録を更新。同社自身も、Klabがもつ東証マザーズから東証1部への最短記録(約8か月)の更新はならなかったが、10か月というスピードで駆け上がった。

   株価も上昇気配にある。前週から19日で5日続伸し、20日の株価は一時4490円まで達して年初来高値を更新した。21日の終値は前日比140円(3.24%)安の4185円で引けたが、8月20日の終値が2870円だったから、わずか1か月で1.5倍近くも高騰した。

   その業績をみても、12年12月期第2四半期(12年1~6月)の売上高は10億2300万円で、前年同期に比べて109.2%増。営業利益は同148.1%増の5億6600万円、純利益は141.1%増の3億900万円と、前年同期比で2倍以上の増収増益を達成している。

   とにかく、社長が若いこともあって「勢い」がある。

「マザーズはステップアップのための市場だと考えていた」

   東証1部への指定替えについて、リブセンスは「もともとマザーズ市場はステップアップのための市場だと考えていましたし、おかげで信用度や知名度も高まり利用者も増えました。東証1部への上場で、もっと多くに知ってもらい、また若い会社ではあるけれど、しっかりとした経営を行っていることを知ってもらえると思い、準備を整えてきました」と話している。

   村上社長は1986年10月27日生まれ。東証マザーズ上場では25歳1か月という最年少の上場社長の記録をつくり、今度は26歳の誕生日を迎える前に東証1部に指定替えを果たす。「最年少記録」は意識したのだろうか――。

   同社は、「意識しなかったといえば、ウソになりますね。これは及びませんでしたが、(マザーズから東証1部への)最短記録もありましたし、できるなら早くしたいと考えていました。メディアの取り上げ方も違ってきますから」と話している。

成功報酬型ビジネスモデルで急成長

   リブセンスは、村上社長が早大1年のときにベンチャー事業計画コンテストで最優秀賞を獲得して、2006年2月に設立した。企業としても、まだ6年7か月と若い。

   アルバイト求人サイトの「ジョブセンス」と正社員・契約社員の転職サイト「ジョブセンスリンク」、派遣社員の求人サイト「ジョブセンス派遣」が事業の中核。これまでの求人サイトは広告掲載時に掲載料をもらうが、「ジョブセンス」は成功報酬型のビジネスモデルを採用し、それを「武器」に急成長を遂げた。

   求人企業はアルバイトなどの採用が決まった時点でリブセンスに費用を支払うので、広告費が「ムダ」にならない。一方、利用者も雇用契約が成立したときに「祝い金」がもらえる仕組みだ。

   さらに、この仕組みを応用して、2010年に賃貸不動産情報検索サイトの「DOOR賃貸」を、11年には中古車情報サイトの「Motors‐net」の運営を開始した。

   村上社長は自社の強みを、「企画やマーケティング、デザイン、システム開発、カスタマーサポートなどのサービス提供にかかわる工程をすべて内製化していること」と話す。創業時から自前でエンジニアを抱え、その後もエンジニアの開発能力は上がっているという。

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