「被災者に希望を与えることができる」
仙台市のパンダ誘致について、中国の温家宝首相は2011年12月の日中首脳会議で、「積極的に検討していきたい」と前向きに応じた。
一方、タレントの近藤真彦さんや黒柳徹子さんの働きかけで、ジャニーズ事務所が東日本復興支援のために設立した一般財団法人「マーチングJ財団」が、パンダの貸与費用や獣舎の建設費、中国からの輸送費に5年間のえさ代など、総額数十億円を援助することを発表し、あとは貸与に関する協議を進めるだけになっている。
仙台市の奥山市長は議会で、「復興への長い道のりを歩む仙台市でパンダが繁殖に成功すれば、被災者に希望を与えることができる」と、改めてパンダ誘致の意義を訴え、理解を求めた。しかし、議員からは2004年に要望書を提出したまま放ったらかしにされている中国総領事館の設置の件をほじくり返されるなど、冷ややかな見方も出ている。