日本銀行が2012年9月20日に発表した4～6月期の資金循環統計（速報）によると、海外投資家による日本国債の保有残高は6月末に81兆6133億円と過去最高になった。前年同月末に比べて20.0％増えた。
国債残高に占める比率も、海外投資家は前年同月末に比べて1.1ポイント上昇の8.7％となり、過去最高。欧州の債務危機が長引くなか、海外投資家は比較的リスクが小さいとみている日本国債への投資を強めている。
4～6月期に海外投資家が購入した日本の長期国債は約5.9兆円で、国内金融機関の約5.8兆円を上回った。国内金融機関の保有残高は前年同月比4.6％増の616兆円。保有比率は65.5％を占めている。
日本国債は国内金融機関が9割超を安定的に保有してきたことから、日本の長期金利を低水準にとどめてきた。海外投資家が増えれば、金利が変動しやすくなるとされる。