中国アウディ販売店で「我々は日本人皆殺しにする」 怒りの声にアウディ日本法人は謝罪

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   尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化で中国国内の反日活動が続く中、ドイツの自動車メーカー「Audi(アウディ)」の中国の販売店で、「日本人を皆殺しにする」という横断幕が掲げられた。

   あまりにひどいやり方に日本国内では怒りの声が噴出、アウディの日本法人が謝罪する事態となっている。

「我々がどうなろうとも魚釣島取り戻す」

   2012年9月17日、中国のニュースなどを英語で紹介するサイト「ChinaGeeks」に、1枚の写真が掲載された。

   写真には、アウディの販売店の前に従業員と見られる人物が14人並び、笑顔で手を振りながら「我々は日本人を皆殺しにする。我々がどうなろうとも、魚釣島を取り戻す」という中国語の文章が書かれた横断幕を掲げている様子が写っている。この写真は中国のミニブログ「新浪微博(シンランウェイボー)」に投稿されたものらしい。

   これを見つけた人が、アウディ日本法人のツイッターアカウントに「中華人民共和国で御社の従業員が『日本人虐殺しようぜ』って横断幕掲げたって写真付きで出てます」「中国のアウディで掲げられた旗にコメント出してください。腹立たしいです」などとツイート。日本法人は9月18日15時すぎ、「この度は不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。ドイツ及び中国のAudiに対し報告をしており、事実関係を確認中です」とツイートした。

   日本法人は18日中に、公式サイトに横断幕についてのニュースリリースを掲載した。それによると、横断幕掲出は中国現地法人の指示によるものではなく、契約販売店の現地従業員が独自の判断でしたことだという。これを受け、中国現地法人はすべての契約販売店に暴力的表現や違法行為の自粛、自制を呼びかけているとのことだ。

   また、ドイツのアウディ本社の、「Audiにとってこのような行為は受け入れがたいものです。我々は一企業であり政治的コメントをする立場にはないと信じています。いかなる暴力、扇動、外交からも距離をおくべきだと考えております」とのコメントを紹介した。

ドイツ本社「対話と外交を主張する」

   さらに本社は18日中にツイッターで「我々は今回の中国での行動といかなる暴力からも距離を置く。我々は対話と外交を主張する」というコメントを発表した。

   インターネット上では、「アウディは距離をおくべきって随分他人ごとだなw」「アウディは何だかんだ言っても別に現地法人を処罰したりしないんでしょ。対岸の火事だもんねー」「アウディは車売るためなら特定民族の浄化も黙認するのか…恐るべし」など、本社を批判するコメントが多く書き込まれている。

   上海のユニクロ店舗でも、ショーウインドーに「支持釣魚是中国固有領土」(釣魚島は中国固有の領土であることを支持します)と書かれた張り紙をしていたことがウェイボーに投稿された写真によって明らかになっている。これに関しては9月18日、ユニクロが現地従業員独自の判断によるものだったと発表し、「二度とこのような事が起こらないよう社内徹底してまいります」とコメントを出した。

   なお、9月19日18時50分現在、アウディ中国法人の公式サイトには横断幕の問題に関するコメントは掲載されていない。

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