自民党総裁選が2012年9月14日に告示され、26日の投開票に向けて各候補がアピール合戦を繰り広げている。
このところの世論調査では自民党への支持率が急上昇、総裁選を制した候補が首相になるのではという見立てもある。メディアでは各候補の主張を、すっかり落ち目になった民主党の代表選以上に手厚く報道しているが、あるミュージシャンがツイッターで自民党への怒りをぶちまけた。
「石原氏、経団連のお偉方には何と言うのか」
自民党に「もの申した」のは、ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアンカンフージェネレーション)」のボーカル&ギター・後藤正文さんだ。
後藤さんは9月15日、ツイッターで
「昨日の夜、久々にテレビ点けたら自民党総裁候補たちが精神を勃起させながら嬉々!って感じで己をアピールいましたが、総選挙になってもお前らには入れんからな!と、画面に向かって粋がってみたロック歌手、マー君(私のこと)でありました。茶番。」
「石原氏にいたっては『国民は多少の負担増は国への愛として我慢しろ』というようなことを言っておりました。電気代があがったらで国を棄てて海外に工場を移転するぞ!などと言っている経団連のお偉方などには、何と言ってやるのか気になるところです。(マー君 30代 自称ロック歌手)」(原文ママ)
とツイートした。
後藤さんのツイートに対し、フォロワーからは「同意!」「まーくんかっこいー!」「石原氏にはもうありとあらゆる件で呆れております」など賛同のツイートが寄せられた。また、「私も自民党の党としての姿勢が気に入らないです!過去の自分たちのしてきた事をどう思ってるのかと」「なんか言って欲しいですね~。(石原氏の)父親であるあのクソジジイにも、びしっと経団連に言って欲しい。保守の骨頂を見せて欲しい」など、具体的な意見も見られた。
「馬鹿げた値段のバンドTシャツも茶番だろ」
一方後藤さんのツイートを紹介した2ちゃんねるのスレッドでは、「なんとなく権威への反発みたいな感じで言ってるだけじゃん」「どこに入れないかではなくどこに入れるかで自分を主張しろよ」「ミュージシャンなんだからツイッターで自己主張すんなよ 歌で自己主張しろよ 何がロック歌手だよみっともない」などと書き込まれており、あまり評判はよくない。「ロックバンドがアルファベットをプリントしただけの粗悪なTシャツを大量に作りそれに5000円とか馬鹿げた値段をつけて売るのは茶番劇が仕事だからだろ?政党の総裁選挙に比べたらそういうのは不真面目だとは思わないのかな」と、ミュージシャンの商売のあり方に疑問を投げかける書き込みもあった。
アジアンカンフージェネレーションは2003年にメジャーデビュー、「サイレン」や「リライト」などのヒット曲で知られる。後藤さんは10年1月にツイッターに登録して以来、ちょくちょく政治に対する考えをツイートしてきた。11年3月11日の東日本大震災発生以降は特に「脱原発」を主張しており、反原発音楽フェス「NO NUKES」や脱原発イベント「THE ATOMIC CAFE」に出演、首相官邸前の原発抗議活動にも参加している。