英国の超高級車、「Rolls‐Royce」(ロールス・ロイス)が日本での販売拡大に乗り出した。
ロールス・ロイス・モーター・カーズは2012年9月6日、東京・芝に東京ショールームをリニューアルオープン。国内最大規模で、313平方メートルの延べ床面積に5台のロールス・ロイスを展示する。
年内には大阪のショールームをリニューアル
新たなショールームは、「ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京」として、ロールス・ロイス正規販売代理店のコーンズ・モータースが運営する。
東京ショールームのコンセプトは「洗練されたプライベート空間」。ビスポークラウンジ(オーダーメイドルーム)と呼ばれるスペースには、内装などのウッド、レザー、ペイントのサンプルが並び、ゆっくりと自由に選べるのに加え、「よりオーダーメイドにこだわるお客様には英国のロールス・ロイス本社とやり取りし、ビスポークチームがスケッチを提示しながら、イメージを具現化していきます」(コーンズ・モータース)といい、自分だけのロールス・ロイスを選ぶことができる。
今回、初来日となったロールス・ロイス・モーター・カーズの最高経営責任者(CEO)、トルステン・ミュラー・エトヴェシュ氏は、東京ショールームのオープニングセレモニーに出席し、
「日本市場における事業の発展にとても満足していますし、日本で継続的に発展していくことを確信しています」
とコメントした。
また、「昨年、日本は東日本大震災があった。それでも(2011年の)販売台数は、10年の販売台数と同じ水準であったことに、日本経済の底力には驚かされた」とも語り、日本市場に引き続き大きな期待を寄せている。
ロールス・ロイスは年内にも、コーンズ・モータースを販売代理店に大阪のショールームを新たなコンセプトのもとでリニューアルオープンすることを発表。関西圏のユーザー獲得にも本腰を入れていく。
「ファントム」は5000万円超える「超」高級車
とはいえ、ロールス・ロイスは「ゴースト」で3000万円台、「ファントム」では5000万円を超える「超」高級車だ。日本では、いったい何台が走っているのだろう――。
ロールス・ロイスの国内販売台数は非公表だが、コーンズ・モータースによると、「ロールス・ロイスは現存率の高いクルマですから、多くが残っていると思います。わたしどもは1964年から、48年で3000台以上を販売しています」という。
2008年に発売した「ファントム・クーペ」(約5000万円)は「東京からの注文が一番早かった」(コーンズ・モータース)だそうだ。
11年には、同社だけで60~70台を販売。ロールス・ロイスによると、日本の販売店あたりの顧客数がアジア太平洋地域において最大だそうだ。