16日も北京や成都、深センなど33都市でデモ
こうした大規模デモを中国政府は事実上「容認」した。日本政府による尖閣諸島の国有化に、中国が一丸となって反対していることをアピール。中国船の日本領海への侵入とともに、日本に圧力をかける狙いがある。
しかし、在外公館保護などを規定したウィーン条約を無視した投石を警察が容認するのは行き過ぎだ。中国では満州事変の発端となった1931(昭6)年の柳条湖事件から81年に当たる18日にもデモが呼び掛けられていて、それに向けてデモ隊の行動がさらにエスカレートして収拾がつかなくなる恐れがある。
日本政府は9月15日、中国のデモの拡大を受けて、中国政府に抗議するとともに、在留邦人と日系企業の安全確保を要請。北京の日本大使館の堀之内秀久公使が、中国外務省の羅照輝アジア局長に電話で申し入れた。
反日デモは16日も北京や四川省成都、広東省深センなど少なくとも33都市で呼び掛けられていて、朝から日本大使館前では再びデモが始まっている。